日本一予約が取れない旅館で有名な「箱根吟遊」に宿泊してきました。
実はボクは個人的な事業を始めてから一年に一度は箱根に足を運んでいて、もはや年イチの箱根行きはセッキー家の恒例行事となっています。
だから箱根には随分と詳しくて、すでにもうどこも行き尽くしている感じがあり(妻ともよく話します)・・・今回紹介する日本一予約が取れないと言われているお宿「箱根吟遊」だけでも実は4回くらい行っています(笑)
「日本一予約が取れない宿に4回も宿泊なんて、日本一予約が取れなくないじゃん!」と言われる方もいらっしゃるのですが、そこはまあ、いろいろと。
そのほとんどが妻の誕生日に宿泊するといった形で、お祝いがてら箱根吟遊さんにお邪魔しているんです。
今回はそんな箱根吟遊についてのお話です(セッキー最近忙しそうなのに、いろんなところに行っているね・・・は無しね(笑))。
日本一予約が取れない旅館「箱根吟遊」について
箱根吟遊は古い旅館が火災にあい2004年に建て直してリニューアルし開業した「大人の旅館」です。
公式サイト https://www.hakoneginyu.co.jp/
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下100-1
休館日 無休
予約TEL 0460-82-3355
リニューアルオープンしてから間もない当初は「大人の隠れ家」と言ってもいいくらいに巣篭もり感覚で利用でき、大変素晴らしい宿でした(「当初は」「・・・素晴らしい宿でした」と言ったのには理由があります。これについては後ほどお話しします)。
宿の触れ込みに「ふたりで過ごすための旅館」や「何もしない贅沢を」というコピーがあり、本当にその通り。開業当初はまるで海外のリゾート、バリ島のウブドの雰囲気を感じさせるヴィラのようで心落ち着く大変素晴らしい旅館だったように思います。
箱根吟遊さんは当時高級旅館の先駆けと言ってもいいくらいに、高い料金設定をされていて、なかなかに敷居が高い・・・開業当初はそんな厳かな雰囲気さえあり、20代そこそこのボクはとても緊張しながら宿泊したものです(笑)
何せ高級車ばかりがずらりと並んでいましたから(これにも理由があります。なぜ高級車が多いのか、その理由は後ほどお伝えします)
箱根吟遊の客室について
箱根吟遊には客室のタイプが4つあり、4Fにある風タイプ(渓風)が1部屋、3Fにある空タイプ(遊星、煌星、星夜、北斗、星宿、星雲、銀河)が7部屋、2Fにある空タイプ(彩雲、慶雲、瑞雲、紫雲、夕映、夕霧)が6部屋、1Fにある月タイプ(桂、夕月、名月、七夜、風雅、風光)が6部屋とグレードによって分かれており、それぞれで雰囲気の異なる景観や過ごし方たを選ぶことができます。
【箱根吟遊の客室タイプは全部で4つ】
4F:渓風
3F:遊星、煌星、星夜、北斗、星宿、星雲、銀河
2F:彩雲、慶雲、瑞雲、紫雲、夕映、夕霧
1F:桂、夕月、名月、七夜、風雅、風光
箱根吟遊は客室数自体が全20室と限られているのでどのお部屋も割と広く、ゆったりとした雰囲気を楽しむことができるのです。
そしてそこがまたいい。何せ部屋から一歩も出ずに過ごすことができますから。
箱根吟遊のグレード別の客室と人気のお部屋
お部屋のグレードで言うと箱根吟遊の中でも最高グレードなのは1Fの月タイプ、続いて2番目が4Fの風タイプ、3番目が3Fの星タイプ、4番目が空タイプにあたります。
【箱根吟遊のグレード別に分けた場合の客室】
1番目(1F):月タイプ(桂、夕月、名月、七夜、風雅、風光)
2番目(4F):風タイプ(渓風)
3番目(3F):星タイプ(遊星、煌星、星夜、北斗、星宿、星雲、銀河)
4番目(2F):空タイプ(彩雲、慶雲、瑞雲、紫雲、夕映、夕霧)
全20室あるさまざまとあるお部屋の中でも人気なのが、よく雑誌などの触れ込みなどでも目にする「月」タイプの「名月」のお部屋と、知る人ぞ知る「風」タイプの「渓風」です。
つまり箱根吟遊のお部屋のグレードで言うと最高級グレードと2番目のグレードのお部屋が人気が高いということになります。
なかでも「渓風」のお部屋はあまり一般の方には馴染みがなく、なぜなら、広告などに使われることはなく宿泊者の方が次の予約を取ってしまうことが多いので、宿泊者しか知らない、箱根吟遊の隠れざる人気部屋と言ってもいいと思います。
箱根吟遊には和室、洋室、メゾネットと3種類のお部屋が用意されている
箱根吟遊の客室の種類は洋室、和室、メゾネットと3週類のお部屋があります。
このうち風タイプ(渓風)は和室のみ、メゾネットは星タイプ(星宿)のみです。
【箱根吟遊の客室の種類別お部屋の名称】
【洋室】
星タイプ:銀河
月タイプ:風光
空タイプ:夕霧
【和室】
星タイプ:遊星、煌星、星夜、北斗、星雲、
月タイプ:桂、夕月、名月、七夜、風雅
空タイプ:彩雲、慶雲、瑞雲、紫雲、夕映
風タイプ:渓風
【メゾネット】
星タイプ:星宿のみ
お部屋の種類別にすると洋室、和室、メゾネットは上記のようにまとめられます。こうしてみると、「洋室」のお部屋は用意してはいるものの、あくまで畳の雰囲気を味わってほしい、アジアンテイストを取り入れたモダンな雰囲気の和室に特化しているお宿ということになると思います。
ボクは宿泊したことはありませんが、月タイプの「風光」はダブルベッドも用意されているようで、新婚旅行客やカップルに人気の高いお部屋のタイプとなっているようです。
箱根吟遊でおすすめのお部屋は?
過去4回宿泊させていただきましたが、ボクの個人的なおすすめは先ほど紹介した「渓風」です。
箱根吟遊の最高級グレードのお部屋「名月」「渓風」のどちらのお部屋にも宿泊したことがありますが、個人的なおすすめは断然、風タイプの「渓風」。和を感じさせる畳のお部屋です。
お部屋が5階のロビー直下にあり、エントランスの素晴らしい眺めに近い雰囲気で目の前に広がる早川渓谷や箱根連山の絶景を望むことができる上、4Fには「渓風」1部屋しかないので他のお客さんとバッタリ出会してしまうということがなく、本当にお忍び感覚で利用できるからです。
3Fのメゾネットタイプの部屋「星宿」とフロア的には重なるものの、メゾネットタイプのお部屋から4Fに他のお客さんが出てくることはないので、「渓風」に宿泊すると、まるで高級旅館のワンフロアを貸し切っているかのような感覚を味わうことができます。
実はこのお部屋の存在は一度宿泊した際に、1Fのバー「明星」でバーテンの方に伺ったものでして、ボク自身そんなにお薦めされるなら泊まってみたいと感じて予約を入れたという経緯があります。
残念ながら、そのバーテンの方は既にお辞めになられてしまったのですが、バーテンさんの接客が非常に素晴らしく、妻と共に本当に心地よい時間を過ごさせて頂き、今も忘れられない極上のおもてなしをして頂きました。
例えば、ボクらがロビーフロントの方に、チェックイン時にサラッと「1Fのバーは何時からやっていますか?」とお聞きしただけなのに、その情報が既にバーの方に伝わっており、バーに着くなり「お待ちしておりました」と伝えられたんです。
「お待ちしていた?」ボクと妻は一瞬顔を見合わせキョトンとしましたがその後すぐにそれを理解し、笑顔で迎え入れられたといった経験があります。
当時、不慣れなボクたち夫婦は「これが一流のおもてなしか・・・」と感じたものです。
さらに驚いたのは、2杯目に僕たちのことを想像して作った「オリジナルのカクテル」を作っていただいたこと。これには感動しました。ボクたちの好みに合ったカクテルを用意して頂き、味もドンピシャ。少し好みをお話ししただけなのに、なぜここまでわかるんだと一流はやはり違うと感動したものです(作り方を教わればよかった・・・もういらっしゃらないので飲めないんです)。
また、ボクたちがバーに着くまでにシャンパンの栓押さえ「ミュズレ」を使って椅子をかたどった置物をプレゼントとして作っていただいたりと、もう感動の連続で・・・(はじめてみましたよ、本来捨ててしまう「ミュズレ」をこんな素晴らしい置物に変えるなんて)。
話も弾み、気がつけば、閉店間際の3時間くらいまで過ごさせていただきました。そして、バーを出るなり、また宿泊させていただこうとすぐさまフロントで次の年に「渓風」のお部屋の予約を入れたものです(笑)
箱根吟遊にはどのお部屋にも露天風呂がある
箱根吟遊には、どのお部屋にも露天風呂があります。お部屋のグレードに関係なく、正面の早川渓谷に面したオープンテラスに露天風呂があり、早川渓谷の壮大な景色を眺めながら開放感ある温泉に入浴できます。
そのため、お部屋の種類に関係なく、どの部屋を選んでも満足できる作りになっているのです。
なのでどのグレードのお部屋に宿泊しても、巣篭もり感覚で滞在することができると思います。
しかも全室、内風呂またはシャワーブース付き。食事も部屋食ですし、全ての用事はお部屋で事足りますから、部屋から一歩も出ることなく、とても快適にゆっくりと過ごすことができます。
今は事情が変わってきてしまっていますが(これも後で話します)、当時は本当に静かな雰囲気で、大人の隠れ家にピッタリ。宿泊客は部屋の居心地が良すぎて部屋から出てこない。だから、宿泊客にあおうにも会えない(対面するのはチェックインとチェックアウトの時のみだった)。むしろ共同の露天風呂にさえ人がいない。という本当にプライベート感溢れる状態でしたから。
箱根吟遊に宿泊される方は、ほとんどの方が箱根吟遊という宿を目的としてこられているので、チェックインしたら、ほぼお部屋で全ての時間をゆったりと過ごす・・・以前は、そんなお宿でした。
箱根吟遊のお部屋のタイプは選べるの?
昔はできたのですが、今はお部屋のタイプは基本選ぶことができません。
お部屋のグレードは「希望」として指定できたと思いますが、少し前から選択できるのは4つの部屋タイプ(風、月、空、星)だけで、細かいお部屋の指定はできなくなっています。
例えば雑誌などでよく見かけるお部屋の「名月」に泊まりたいからと言って、「名月」を指定することはできません。
この辺りは季節によって変動するのかもしれませんが、少なくともボクがよく箱根吟遊さんに足を運ぶ「繁忙期」では指定することができなくなりました。
箱根吟遊に宿泊するための予約方法は?
基本、電話のみです。
1年後の同日までの予約が可能でAM9:00から電話がつながります。
ただ、予約開始の9:00は、かなり電話がつながりづらくなり、さらにすぐに予約が埋まってしまいます。おそらく宿泊客がまた来年の同日に予約を入れるからなのだと思いますが(ボクもそうしたしある意味宿泊者の特権なのでしょう)、すぐに予約が埋まってしまい、新規の方にはとっても予約が取りづらい宿になっているように思います。
部屋数も少ない。だから日本一予約が取りづらい宿なのかなぁと、はじめて箱根吟遊に宿泊して思ったものです(これはなんとかしないと新規のお客さんを獲得できないのではないかなぁと思いました。近くに富士屋ホテルやエクシブ箱根離宮など素晴らしいお宿もありますから)。
箱根駅伝も開催される年末年始に宿泊したことはないのですが、年末年始の予約(12月31日〜1月3日)については毎年9月1日のAM9:00〜予約できるという方法を見る限り、この時期の予約は本当に至難の業なのではないかなぁと思います。
オンライン予約サイトの一休plusにも一応、箱根吟遊は掲載されていますが、おそらくキャンセルが出た時などに掲載されるのではないかなぁと思っています。
また、ボクが初めて宿泊させていただいた際に予約を入れた時はキャンセル待ちが40人くらいいたので(すごい!)、半ば諦めていたのですが、宿泊予定日前の1週間前に突然キャンセルの空きが出たという連絡があり、滑り込みで宿泊できたといったことがありました。
だからとりあえず予約だけ入れておいてキャンセル待ちをする・・・と言うのも方法としてはアリなのかもしれません。
(40人もキャンセル待ちがいたのに、よく大丈夫だったなと思うのですが、結構頻繁にあるみたいです。おそらく予約をしたまま忘れていた、もしくはかなり前に予約をして都合が悪くなってしまったと言う方がたくさんいらっしゃるのだと思います。直前なので、別の宿に予約を入れてしまったというケースもあるのだと思います)
箱根吟遊の宿泊記録
ここからは箱根吟遊に宿泊した際の実際の宿泊記です。
ボクがお薦めさせていただいた「渓風」のお部屋と、あと、よく雑誌などで見かける「名月」のお部屋をご紹介させていただこうと思います。
箱根吟遊のエントランス
まずは箱根吟遊のエントランス部分。
入口が狭く車で狭い坂を降りて行きます。
「え?こんなところにあるの?」という奥まった場所にあるので、はじめての方はちょっとわかりづらいかもしれません。
こちらが建物の外観。紅葉の季節なので、箱根連山が色づいています。
エントランスから建物に入り、ちょうど右手の方に「The 箱根吟遊」とも呼べるような象徴的な椅子が2脚、それに大きなガラス窓越しに箱根連山の絶景が眺められるようになっています。
琉球畳と相まってエキゾチックな雰囲気で入った瞬間に「ああ、箱根吟遊に来たな」といつも思います。
思わず「わぁ!」と声を上げてしまうほどの絶景です。
白檀の香りがお出迎え
箱根吟遊に入るとお香の香りがします。
これがなんとも言えないエキゾチックないい香りなんです。
ボクはお香には詳しくないので、フロントの方に「これはなんの香りですか?」と聞いたところ「白檀です」とおっしゃられました。
※後で調べてみたところ「白檀」と言ってもいろんな香りがあるようで、箱根吟遊さんで使われている白檀の香りがどれかまではわかりませんでした。
チェックイン後
フロントでチェックインが終わるとそのまま、回廊を抜けラウンジスペース「吟遊詩人」に向かいます。
回廊スペースは半屋外のスペースで、外の空間で早川渓谷越しの箱根連山の景色を眺めながらゆっくりとラウンジに向かうことができます。
ラウンジスペース「吟遊詩人」
チェックイン後にラウンジスペース「吟遊詩人」に向かうと、ウェルカムドリンクを用意してくれます。
季節により違うのかもしれませんが、紅葉の季節は甘くほろ苦い、アップルとジンジャーを合わせたような素敵な味のドリンクです。
甘みが強いので、苦手な人もいるかもしれません。
吟遊詩人には目の前に水槽があり、熱帯魚が泳いでいる姿を眺めながらウェルカムドリンクをいただく形になります。
展望バーカウンター「忘憂」
ラウンジの隣には展望バーカウンター「忘憂」を見ることができます。
お土産処「吟の蔵」
ラウンジスペース「吟遊詩人」の左手には、お土産処「吟の蔵」があります。
「吟の蔵」ではお部屋にあるアメニティ類や箱根吟遊のオリジナルグッズ、またバリから直接買い付けた調度品(バリ雑貨)などが置いてあります。
商品の一部はオンラインショップでも購入できるようになっているので、気に入った商品(化粧品類など)は買い物後に、自宅からでも買い足すことができます。
お部屋に案内
ラウンジスペース「吟遊詩人」でゆっくりしていると、折を見てお部屋に案内されます。
部屋には、ラウンジ横のエレベーターで向かいます。
エレベーター内もガラス張りになっており、吹き抜けの回廊を窓越しに眺めながらそれぞれのお部屋に向かうことができます。
このエレベーターもとても素晴らしく、より一層気持ちを盛り上げてくれます。
箱根吟遊でおすすめの部屋「渓風」
箱根吟遊の中でも一番広いお部屋が渓風です。
5Fがロビーですから、ロビー直下の4Fに一部屋のみあるという贅沢な作りの部屋で畳敷の和室になります。
お部屋の専有面積は100m2ほどですが室内空間が月タイプのお部屋よりも広いため、ゆったりと過ごすことができます。
お部屋の照明も特徴的。
なかでもテラス席からみる風景は絶景で、箱根連山の壮大な展望を独り占めすることができる素晴らしい部屋だと感じました。
お風呂は内風呂と露天風呂があり、その隣にはダイニング、和室へと続きます。
「渓風」のトイレは2ヶ所。
「名月」のお部屋も素晴らしいですが、ゆったり過ごすのであれば「渓風」一択かなと思います。
テラス席・・・と言っても室内にはなりますが、室内のテラス席に置かれているソファーに腰掛け、オットマンに足を乗せて見る眺望はこれまた絶景で、そこにいるだけで心身ともにリラックスできますし、いつしかここが定位置になります。
お部屋の露天風呂からの眺めもものすごく絶景です。
箱根吟遊で人気の高い部屋「名月」
箱根吟遊の中で最も人気が高いお部屋が、雑誌などによく紹介されている「名月」と言うお部屋です。
お部屋の広さは「渓風」と同じ100m2。
「名月」は「月タイプ」の和室のお部屋にあたるのですが、箱根吟遊の中でも最高級のグレードのお部屋で温泉露天風呂にジャグジー機能が完備されています。まるで海外のリゾートに来ているかのような雰囲気の中で過ごすことができます。
おそらく最もラグジュアリーを感じさせるお宿を代表とするお部屋なのではないかと思います。
箱根吟遊のお料理について
箱根吟遊のお料理は「小料理」や「割烹」といった形で、ひとつひとつのポーションが小さく、人によっては味付けの合う合わないがあるのかなぁと思いました。
ちなみに下記のお料理は「名月」に泊まった時のお料理です。
また全体的に量が少ないので、人によってはこれだけ?と感じてしまうこともあるかもしれません。
味付けは美味しいですが、4回とも特に記憶に残るようなお味ではありませんでした。
これまで4回宿泊してみましたが、いつも同じ時期に宿泊しているからか、どれも同じようなお料理でした。
おそらくですが、お部屋のグレードによって、お料理が変化すると言うことはなさそうです(たぶん)。
箱根吟遊の朝食について
ちなみに朝食は和食と洋食から選択できますが、個人的には和食がおすすめです。
朝食はあまり力を入れていないのか、期待していると「あれ?」と思うことも多いかもしれません。
箱根吟遊のアメニティについて
箱根吟遊さんは、自社でオリジナルの化粧品などを作り、気に入ったら売店もしくはオンラインのショップで購入することができます。
ただ、ちょっと、ここに商売臭さが出てしまっていて、残念に思うことがありました。
アメニティが主張し過ぎているんですよね・・・。
この後の「箱根吟遊の残念なところ」にも繋がるのですが、ちょっと商売臭さが年を増すごとに強く出てきてしまっており、それが逆に居心地を悪くさせてしまってい・・・そんな印象を受けます。
ロビー横の調度品の販売なんて、その極みだと思います・・・。
箱根吟遊の大浴場について
バリの高級リゾートホテルにあるインフィニティプールをイメージした大浴場は入浴するだけでとても気持ちがいい。
露天風呂にインフィニティプールの概念を取り入れたのは箱根吟遊が初めてのようで、お湯に浸かりながら壮大なる箱根連山の景色を眺めることができます。
露天風呂から眺める絶景は、本当に素晴らしいの一言です。
箱根吟遊の大浴場の種類は2種類
大浴場は2種類あり絶景の湯処「月代(つきしろ)」と「月音(つきね)」の2つです。
男女それぞれの入浴時間が決められており時間によって入浴できる大浴場は変わります。それぞれの大浴場の入浴時間はこの記事を書いている今現在下記の通りとなっています。
【月代(つきしろ)】※インフィニティプールをイメージした絶景
14:00~22:00=男湯
22:00~翌朝10:30=女湯
【月音(つきね)】
14:00~22:00=女湯
22:00~翌朝10:30=男湯
なお泉質は宿の公式ホームページによると「ナトリウム-塩化物泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)」となっており適応症としては、慢性婦人病、虚弱児童、慢性皮膚病、切り傷、やけどの他一般的適応症(神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進)となっているようです。
箱根吟遊の1Fバーラウンジ「明星」
箱根吟遊にはゆっくりと大人の時間を楽しむことができるバーが2つあります。
最上階5Fの「忘憂」と1Fの「明星」です。
特に「明星」は池に浮かんでいるかのようなオープンスペースのウィラと言うこともあり、非日常感のあるゆったりとした時間を過ごすことができます。
割とこじんまりとしていますが、個人的には1Fバー「明星」はおすすめで、宿泊時には必ず立ち寄らせていただく場所となっています。
夜になるとヴィラの周りの木々がライトアップされ、より幻想的な雰囲気を楽しむことができるのもポイントです。
バーでしっぽりと飲むのもよし、バーテンさんと話を弾めるのもよし、ボクはどちらも味わっていますが、非日常を味わえる特別な空間として利用できます。
箱根吟遊のいいところ
箱根吟遊のいいところは、やはり宿全体の雰囲気と景観です。
ロビーに入ると目の前に箱根連山が広がる壮大なる景色を眺めることができます。
ホームページや広告などの写真を期待していると、「案外狭いな」と思うかもしれませんが、それでもロビーからは圧巻の景色を眺めることができます。
宣材写真ではわかりませんが、近くまでよるとガラス窓に飛散防止のための金属が入っており多少みにくくなっていますが、それでも壮大なる景色であることには変わりありません。
箱根吟遊の残念なところ
実は、箱根吟遊さんに宿泊するたびに満足度が下がっています。上がるのではなく下がっているんです・・・。
ボクが初めて宿泊させていただいて以降、様々な旅館やホテルに泊まっていて、ボク自身の目が肥えたからという理由もあるのかもしれませんが、なんとなく当時の趣とは違ったように感じられることが多いのです。
でも、これはボクだけではなく、他のお客様もお感じになられることが多いようです。
トリップアドバイザーを見ると、結構辛辣な意見が書かれていることも多いのですが、ボクが実際に宿泊してみて感じた感想がそのまま書かれていたりと(笑)まるで共感できる部分が多いのです。
読んでいて「めっちゃわかるぅ〜〜!!」と思わず相槌をうってしまうほどですから。
箱根吟遊では旅館なのに女将さんがお部屋に挨拶に来られたことがない
まず、宿泊してみた1番の問題点は、女将さんがお部屋に挨拶に来られないこと。
信じられないかもしれませんが、女将さんがいらっしゃるのにも関わらず、4回宿泊させていただいて4回ともお部屋にご挨拶に来られていません。
お部屋数が多いのであれば、納得できなくはない面もあるかと思いますが(お部屋の数が多い加賀屋なんかでもきます)、全室20部屋という規模の高級旅館で、お部屋に挨拶に来られないのは正直あり得ない・・・と思います。
そして、それがお宿の品格を下げてしまっているような印象を受けます。
大人の旅館から家族の旅館になってしまっている
経営的な事情なのか、それとも、人気が高くなってしまい、本来想定しないお客さんが来るようになってしまったのかはわかりませんが、明らかに以前と客層が変わってしまいました。
以前は、巣篭もり感覚、おこもり感覚で利用できる大人の旅館といった感じでしたが、最近の箱根吟遊さんは家族連れの方が多く・・・、お部屋にいても子供の声など現実を感じさせる要素がたくさんでして・・・。
もちろんそれだけが理由ではありませんが、なんとな〜く、居心地の悪い高級旅館になってしまった印象を受けます(居心地が悪いと感じる理由についてはこの後お話しします)。
団体客ばかりを贔屓にしてしまっている印象がある
なんというか、ボクの個人的な感想なのかもしれませんが、宿泊していて宿泊客をお金としてみられているなぁと感じることがあります。
また、夫婦や少人数で足を運ぶお客さんよりも、団体のお客さんにはとても対応が親切だなぁと感じたことがあります。
それはロビーでチェックインしている時や、チェックアウトしているときに感じました。なんなら団体優先のような雰囲気を感じさせることがあり、それを感じさせる時点でお宿としては失格なのではないかと思ったことがあります。
(もしそうだったっとしても、それをお客様に感じさせてはならないと思います。高級旅館でなら尚更です。平等に扱うのは難しいと思いますが、宿泊客にそれを感じさせないのがプロの仕事だと思っています)
宿に置かれている調度品が販売されている
いつからだろう・・・箱根吟遊さんに置かれているバリ風の調度品が買えるようになりました(笑)
こうした調度品はそこにしかないのだからいいのであって、それをお土産として持ち帰るのは個人的にはちょっと違うかなぁと思います。
宿泊客はそこでしか味わうことのできない特別感や非日常を味わいにくるのであって、それをお土産として持って帰るのはちょっと訳が違うと思うのです。
そうしたところからもしっかりとご料金をいただく。これもお金としてみられていると感じる要因の一つなのかもしれません。
(こうした些細なことの積み重ねで宿泊客は居心地がいいと感じたり、悪いと感じたりするのかなぁと思いました)
ウェルカムドリンクで待たされる
宿泊客は宿に着いたら、出来るだけ早くお部屋に向かいたいのです。お部屋で一息つきたい、そう思うはずです。
でも箱根吟遊さんでは、ウェルカムドリンクをいただいてから、ひどい時では30分以上ラウンジで待たされることがありました。その間ただ待たされるだけなんです。それも目の前の水槽をただ眺めながら(笑)
もちろんそれも宿のおもてなしの一つで、まずは最上階のラウンジ「吟遊詩人」にて宿泊前にゆっくりとガラス越しの美しい眺めを楽しんでほしいという思いもあるのかもしれませんが、30分はさすがに待たせすぎです・・・。正直忘れられているのかと心配になるレベルです。
15分くらいゆっくりとならわかりますが、旅館の雰囲気を楽しんでもらう意図があったのだとしてもちょっとやりすぎな面もあるのかなぁと思いました。
(確か以前はそんなに時間がかからずにお部屋に通された記憶があります)
なお、ボク自身はウェルカムドリンクの味はものすごく好みで、大好きです。これが飲みたいから箱根吟遊さんに宿泊すると言った面も実はあります(アップルジンジャーのようなウェルカムドリンクです)。
インスタに宿泊客が撮影した大浴場の写真が載っている
厳しいことを言うようですが、これは正直あり得ないです。
明らかに大浴場の露天風呂でスマホで撮影した画像がインスタなどにたくさん掲載されている。
大浴場はお部屋のお風呂(露天風呂)と違い宿泊者の共用の施設です。本来ならば・・・普通に考えて大浴場へのスマホの持ち込み自体もアウトですし、スマホで写した写真をインスタにアップを許している時点でアウトだと思います。
確かに気持ちはわかります。大浴場の展望、箱根連山の景色が非常に綺麗で美しいですから。
でも、そんな時、誰かに裸の写真を撮られていると意識するだけで安心して入浴なんて出来やしません。
そうした気遣いのなさが居心地を悪くしているのかもしれません(辛口です)。
もう、これは絶対にやめていただきたい。
以前はこんなマナーの悪いお客さんは箱根吟遊さんには来なかったはずです。
宿直通の電話に出ない
実は宿泊前にお宿に伝えたいことがあって電話を何度もしたのですが、一向に電話に出ない(笑)
電話が鳴っているのにも関わらず電話に出ないんです。
夜遅い時間帯ではなく、昼の普通の時間帯です。忙しいのかなあと思い、なんなら忙しくないであろう時間帯にかけなおしたのですがつながりません(なぜ宿泊者側が宿に「忙しいのかなぁ」と気を遣わなくてはならないのだろう)。
でも・・・普通に考えて、電話に出ない宿はその時点でアウトです。
いっぱしの旅館であれば、1コールで出ます。それが、どこかの家電にかけているかのように電話にお出にならない・・・。こっちは忙しい合間を縫って電話をかけているのにも関わらずお出にならない・・・。そんなことが数回ありました。
電話番号が間違っているのかなと思って何度も確認したほどです。
これだけ電話が鳴っているのにも関わらず電話に出ない旅館は正直、箱根吟遊さん以外知りません(辛口です)。
また電話に出た男性の対応もものすごくぶっきらぼうで、思わずキャンセルしようと思ったほどです。それくらいひどい対応だったこともあります(これは過去のことです)。
いつの間にかスパメイン(スパありき)の宿泊施設になっている
以前は宿泊者しか利用できなかった(はず)のスパ(ginyu spa)も、いつの間にか外部の方でも日帰りで予約できるようになりました。
それにより、より箱根吟遊に滞在することの特別感がなくなってしまったように思います。
なぜなら、宿泊しなくても雰囲気を味わいにくることができるからです。
おそらく、女将さんがスパ(ginyuu spa)に力を入れられているのかと思いますが、なんというか例えスパリゾートだとしても、宿に滞在していて、スパ屋さんなのか、旅館なのかわからなくなることがあります。
スパが別棟にあれば話はまた変わってくるのかと思いますが、スパも本館1階の離れにあり、スパ利用客はどうしてもエレベーターで一階まで降りて一階バーラウンジ「明星」の横を通り森の回廊を抜けていく形になります。
宿泊客としてみれば、外部からの侵入者が絶えない旅館だということになり、やはりそれが居心地の悪さを感じてしまうのだと思います。
経年劣化による要修繕箇所が多い
建物ですから傷むのは仕方ないです。
でもそれを古さを感じさせるようでは二流であり三流だと思います。
もちろん同じ古さであっても、古くなったものならではの趣がある場合は、それは素敵だと思うことが多いのですが、箱根吟遊さんのそれは明らかに劣化です(辛口です)。
そしてそれを修繕しないでそのままにしている・・・そんな場面がよく見受けられます(家具類の破れや不快な染みなど)。
トイレのドアも開閉しづらいことがあったりしましたし、明らかにメンテされていない。余計なところにはお金をかけないといった裏の顔がチラつくようで嫌でした。
正直、趣味にお金をかけるなら、もっとここにお金をかけてよとお世辞にも言いたくなったりします(趣味・・・については箱根吟遊裏話に書いておきます)。
掃除が行き届いていない
明らかに前宿泊者のものと思われる形跡があったりと、ちょっと掃除が行き届いていない。そんなことを感じる場面が足を運ぶごとに増えています。
例えば髪の毛。
ゼロにするのは難しいとしても、しっかりと掃除すればおそらく取れるだろうなという場所に普通に落ちている。
髪の毛は箱根吟遊さんのような薄暗い雰囲気の旅館ではホラーを感じさせる要素の一つなんです・・・。だから決してあってはならない。
サービスの質が落ちたといえばそれまでなんでしょうけど、それを宿泊者が感じてしまうのは高級旅館ではあってはならないことだと思うのです。
仲居さんが不慣れで作法が・・・
正直仲居さんが不慣れなのは仕方がないにしても、高級旅館であれば最低限、作法はしっかりしてほしい。
そんな場面が多々ありました。
少ない人数で運営しておられますからスタッフの方は大体把握できます。だから一部を除き、毎回スタッフの方が変わられている印象を受け(一部の方は長くいらっしゃいます)不慣れな新人の方に当たるケースが多いです。
また少ない人数で回しているから忙しいのだろうなぁ。それも分かった上で言います。
不慣れなのは良いとして、作法がなっていないのはいかがなものかと。
お部屋のグレードが高くてもそれなので、もしかしたら団体客さんの方にはベテランの方をつけていると言った配慮がされているのかもしれませんが、さすがに高級旅館であれば最低限の作法は守っていただきたいものだと感じます。
受付にスタッフが常駐していない
高級旅館や高級ホテルなら、どんな時でも昼間の時間帯であれば受付にスタッフは常駐しているはずです。
それが箱根吟遊さんには誰もいません(笑)
ただいま休憩中とばかりに、もぬけの殻なんです・・・。
もっと言えば、チェックインの1時間くらい前に宿に着いても、スタッフの方が常駐していて荷物だけでも預かってくれる旅館やホテルがほとんどなのですが、箱根吟遊さんにはスタッフが見当たりません。
なんなら「すいませーん」や受付のベルを押しても出てきません(笑)不法侵入し放題です(しつこいようですが、これも居心地の悪さを感じさせる原因の一つなのかもしれません)
宿泊する方に対しての「おもてなし」の心が感じられないんです。
出迎えと見送りがない
これには参りました。
まず出迎えがない。ちょっとしたホテルでも入り口にスタッフがいますが、スタッフがいない。
さらに帰り際も、お金を払って靴だけ用意して、大切なお客様を見送らない。
ましてや声がけもない(笑)
「・・・行って・・・いいのかな?」と妻と話したほど(笑)
見送る時も戸惑いを感じさせてしまうのはちょっと・・・。
全体的にホスピタリティーが感じられない
総じていえば以前あったはずのホスピタリティーが感じられない旅館になってしまった。元々そこまで「おもてなしの心」が感じられる旅館ではなかったのですが、残念ながら年を追うごとにひどくなってきています。
そのように思います。
そしてハード面とソフト面の釣り合いが取れておらずいつの間にか旅館として大切な「こころ」を感じられないお宿になってしまったなぁという印象が強いです。
随分前に宿泊された方と同じような感想を抱くというのは、やはり改善されていないからであって、宿側の体制に問題があるのではないかなぁと思います。
残念ながら旅館経営を商売としてしか見ていない・・・旅館で過ごしていて、そう感じられる部分が多々あるんです・・・。
ホスピタリティーが感じられない。といえば一言で済むんでしょうけど、ちょっと色々と辛辣にかきすぎてしまったかもしれません。
妻と「次回はないかなぁ」「次回があったとしても随分先かな」と話して帰ったほどです。
箱根吟遊裏話
最後にちょっとだけ裏話を。
なぜ箱根吟遊には高級車が多いのか?
高級旅館や高級ホテルには高級車が多いものですが、箱根吟遊は当時から、どこかクセのある他の高級旅館や高級ホテルにはみられない特徴的な高級車が多い印象がありました。
これについて2回目か3回目に宿泊した時に判明したのですが、どうやら宿のオーナーが高級車が好きなようでして・・・。
そのお仲間さんたちがよくお泊まりしているということで特徴的な高級車が多いんだなぁということがわかりました。
実はネットでちょっと調べると載っていまして・・・。
なんとなく、少しだけ、現実面を見て嫌な気持ちになりました(笑)宿の雰囲気と宿のイメージとちょっとかけ離れていたので、そのギャップだと思います。
ここにお金かけるなら、宿にかけてよ・・・と言いたくなったほどですから。もしそれが趣味だとしてもそれを見せちゃダメだと思うんですよね・・・。
どうしても、オーナーの趣味である高級車がちらついてしまいますから・・・。宿がしっかりとしていて、みんな素晴らしいと思う旅館で、その前提ありきで、影でやる分には問題ないと思うのですが、それを公にしちゃうとどうも・・・。
日本一予約が取れない宿「箱根吟遊」について
別に悪口を書きたいのではありません。
悪口であればわざわざブログにはボクは書かないし、書きたくないからです。
そうではなく、ボクは箱根吟遊さんに特別な思い入れがあるからこそ、書いています。
多分時間が経てば、このブログもスタッフの方の目にとまることがあるでしょう。なかには気を悪くされる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、大切な箱根吟遊さんだから、余計なお世話かもしれませんが、やっぱりダメなところはダメだという必要があると感じたから今回書き記しました。
また数年後、気が向いた時に泊まりに行ったさい、以前のような特別な体験が待っているといいなぁと期待を込めて、ブログに書かせていただきました。
関係者の皆さん、気を悪くされたらごめんなさい!先に謝っておきます!
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