別の記事でも話したけれども、ボクにとって初めての海外旅行はマレーシアにある小さな島「シパダン島」でした。
>>>ビジネスもスポーツも、はじめてみなければ何もわからないという話
スキューバダイビングを目的とした旅行で、都合1週間ほどの滞在だったのですが、シパダン島でのスキューバダイビングや、それに付随する島でのさまざまな体験が、その後の自由な人生を歩んでいくための礎(いしずえ)になったのではないかと、今振り返ってみて感じています。
そして、本当に人生なんて、どこで、どのようなきっかけがあるのかなんてわからないものだなぁと思っています。
今回の記事では、自由な人生を歩む転機となった「シパダン島での体験」をブログ記事として落とし込み、シェアしていきたいと思います。
シパダン島について
シパダン島(通称:シパダン)は、ダイバーであれば必ず憧れる島で「ダイビングの聖地」と言われるくらい、世界でも指折りの素晴らしいダイビングスポットとして有名な島です。
スキューバダイビングを経験したことのない方には「シパダン島」と聞いても「どこそれ?」と、あまり馴染みのない名前の島かもしれませんが、スキューバダイビング経験者なら誰もが「一度は、いってみたい!」と思うような、そんなダイバー憧れのダイビングスポットのひとつがシパダン島です。
何せ、「ダイビングをするためだけにある島」と言っても過言ではないくらい、ダイバーにとっての魅力が詰め込まれた世界屈指のダイビングスポットですから。
シパダン島の場所について
そんなダイバーなら誰もが一度は行ってみたい、ダイバー憧れの地「シパダン島」はマレーシアのサバ州、セレベス海峡に位置しています。
シパダン島はインド太平洋の中心にあることから、とてもさまざまな「海の生き物」が生息し、400種類以上の魚、それに数百種類以上の珊瑚からなる豊かな生態系を誇っています(本当に生き物たちが豊かで、特にウミガメなんかは島の至る所に生息しています)。
実際に足を運んでみるとわかりますが、本当にセレベス海峡に浮かぶ「孤島」のような島で、島からちょっと離れると海の中が崖のようになっており(「ドロップオフ」と言います)、衛生写真などで空から撮られた写真を見ると淡いエメラルドグリーンの海の色と、深い奥行きのある青色がはっきりと2色に分かれているのを見てとることが出来ます。
島に設置されている桟橋のすぐ先は、すぐに水深600メートルのドロップオフとなっていて、そこには「Turtle Tomb=ウミガメの墓(Turtle cave)」と呼ばれるダイビングスポットがあるといったように「海に潜る」行為をとても身近に感じることが出来る島になっています。
さらに「シパダン島」と一番近い「マブール島」との間には、水深1,500メートルとも言われるセレベス海峡があり、シパダン島は、文字通り陸から切り離された「孤島」として位置しています(実はシパダン島全体が死火山の上の珊瑚礁からできていたりします)。
島の全長はそれほど広くなく500メートルほど。島一周をビーチ沿いに歩いても徒歩30分くらいで歩き回れるくらいの広さしかありません。ちなみに、ボクは歩くのが好きなので、島を何周したのかわからないほどです。
シパダン島は武装勢力(海賊)による拉致事件が起きた場所でもある
ボクがシパダン島に滞在したのは2003年頃です。
実は、そのちょっと前の2000年に武装勢力によって島が支配されたこともあって、観光客が拉致されたという恐ろしい事件が起きています(後に全員解放されたのようなのですが・・・)。
ボクはこの話を島に入島してから現地でうかがっており、夜、少し恐ろしい気持ちになったことをいまだに覚えています(しかも初めての海外旅行)。
(シパダン島誘拐事件については「Wikipedia」にも記載されていました)
シパダン島には5つのリゾート施設があった(現在は閉鎖)
この記事を書いている2023年今現在は、環境保護のため、シパダン島自体に短期で滞在することはできても、宿泊を伴う滞在はできなくなってしまっています。
・・・が、以前はこの小さな島に5つのリゾート施設がありました(2010年頃から環境保護のため宿泊はできなくなりました。詳しくは後述します)。
シパダン島にあった5つのリゾート施設は下記の通りです。
【シパダン島にあったリゾート施設】
1:アブディラ シパダンパラダイス
2:ボルネオ・ダイバーズ
3:プラウ シパダンリゾート
4:シパダン ダイブセンター
5:シパダン ロッジ
このうちボクが宿泊したのは「1:アブディラ シパダンパラダイス」でした。
残念ながら、ボクが宿泊した「アブディラ シパダンパラダイス」以外の写真はありませんが、どのリゾート施設も、食事はもちろん、お酒が飲めたり、宿泊用のコテージがあったり、機材のセッティングをするためのダイビングステーションがあったりと、まさしくダイバーのためのダイビングリゾートと呼ぶには最適な、とても素敵な施設ばかりだったと聞きます。
シパダン島が環境保護のために閉鎖されたのも頷ける
でも、ダイバーがスキューバダイビングを思う存分楽しめる島である一方で、当時から、確実に海が汚されているなという印象はありました。
今は改善されていると思いますが、当時、移動時にボートから出る「油」は確実に環境を壊していたと思いますし(ボクの記憶が正しければ島の裏側にまで回ると綺麗な海に油が浮いていた)、島で働いている人と話したときは、当時から、そのうち、島が閉鎖になる。
そんな噂が立ちのぼっていましたから。
奇しくもボクが滞在したその次の年に「島における全人工物を撤去せよ」との命令がマレーシア政府から出ているので、本当にギリギリのタイミングで滞在したことになります(ボクが滞在したのは2003年の9月)。
シパダン島の宿泊施設「アブディラ シパダンパラダダイス」について
アブディラシパダンパラダイスはシパダン島についてから、少し徒歩で歩いたところにあります。
ビーチ沿いにあるのですが、少し徒歩でヤシの木陰の中を移動したところにあったと記憶しています。
ボートを降りてから、このような道を歩いて進みます。
そこはまさしくリゾート。それもボクの大好きな「しっぽり」とできる落ち着いたリゾートでした。
ヤシの木の下は歩くと危なくて、高い位置にあるココナッツがボトンと落ちてくることも。
ココナッツはとても硬いので、多分大怪我どころじゃ済まないと思います。
しばらく歩くと目的地である「アブディラシパダンパラダイス」が見えてきました。
あとは建物の中で簡単なチェックインを済ませるだけ。
・・・といっても全て任せていました(笑)
何せ総勢14人の部隊を組んでいきましたから、リーダーがいないと回らないのです。
チェックイン時のマンゴージュースが最高だった記憶がある
チェックイン時にウェルカムドリンクとして目の前に出されたマンゴージュースがあったのですが、それがもう美味しくて美味しくて。
それまでマンゴージュースというと、どこか青臭さがあって、ちょっと飲みづらい・・・そんなイメージがあったのですが、もう現地でのマンゴージュースは本当に濃厚で、甘くて美味い!
そんな感想を持った記憶があります。
今だったらスマホのカメラでパシャリなんでしょうけど、当時はそんなことはできるはずもなく(携帯電話のカメラはあったような気がしますが・・・)完全に飲み干しました。
ホテルのフロントの様子
チェックインを済ませると、そのまま島の説明や、島でのダイビングについての説明を受けます。
アブディラシパダンパラダイスのホテルフロントには島のイラストと共に、ダイビングを行う時刻表があります。
例えば・・・
1:BOAT DIVE | 6:00 am |
2:BOAT DIVE | 8:30 am |
3:BOAT DIVE | 11:00 am |
4:BOAT DIVE | 2:30 pm |
5:SUNSET DIVE | 5:00 pm |
6:NIGHT DIVE | 7:00 pm |
とあります。
現在は2回(厳密には「2本」といいます)しか潜れないようですが、当時は1日に最高6本も潜れました。
(なぜ今は2本しか潜れないのかについて、詳しくは後述します)
ちなみに食事の時間を見てみると・・・
朝食 | 7:30〜8:30 |
昼食 | 12:30〜13:30 |
夕食 | 19:30〜20:30 |
とあります。
この間に2回のおやつタイムがあります。
アブディラ シパダン パラダイスの宿泊場所はロッジ
宿泊場所はこちらのロッジです。
男性8人、女性6人のチームで宿泊させていただいたのですが、「男4人×2部屋」、「女性3×2部屋」で宿泊させていただいたと記憶しています。
食事はビュッフェ方式
アブディラ シパダン パラダイスでの食事は朝・昼・晩とビュッフェ方式。
写真中央の場所にずらりと食事が並べられ、自由にとって食べます。
飲み物も、紅茶、コーヒー、マンゴージュースなど自由にとってくることができます。
日本でホテルに滞在した時の朝食のような形式だと思ってもらうとわかりやすいかもしれません。
朝食はあまり取らないほうがいいのですが、ボクは毎食バクバクと食べていました。確か全ての種類を制覇した記憶があります(笑)
ピータンも出たのですが、さすがにピータンは口に合いませんでした。
ちなみにボクの人生で初ピータンは、ここシパダン島です。
ちなみに朝、昼、晩以外にも、おやつの時間帯が設けられており、同じようにビュッフェ方式でおやつを自由にとって食べることもできます。
南国のマレー料理ということもあり味付けは全体的に「甘い」です。
夜はビーチでちょっとしたパーティーを
ちなみに夕食は、写真のようにビーチで取ることもありました。
ビーチは綺麗にライトアップされ、夜は夜でとても綺麗なんです。
写真では片付けられてしまっていますが、本当はここにバーベキュー用の機材が置いてあったり、食事がずらっと並べられて、食事をします。
シパダン島でのダイバーの過ごし方
島に宿泊が可能だった時の、シパダン島での観光客の過ごし方は下記の通りです。
【シパダン島での主な過ごし方】
1:暗い時間帯に起きる
2:ダイビングをする
3:朝食を食べる
4:ダイビングをする
5:昼寝をする、またはおやつを食べる
6:ダイビングをする
7:夕食を食べる
8:ナイトダイビングをする
9:お酒を飲み海について語る
10:寝る
以上、繰り返し
1日のスケジュールは、朝起きる、ダイビングをする、食事をする、ダイビングをする、疲れたら昼寝をする、ダイビングをする、1日の仕上げにお酒を飲みながら海について語る・・・といったようにまさにダイビングをすることに特化したリゾート施設、といった形で時間が進んでいきます。
まさしく人間にとっては、潜るために用意された島であったと言っても過言ではないと思います。
滞在時、ボクもこれと同じような生活をしていました(というかボクのシパダン島での過ごし方がこれだといってもいいと思う)。
また、島に宿泊する方は誰もがスキューバダイビングを楽しみたいダイバーばかりなので、知らない国々の方であっても「ダイビング」という共通点を通して、自然と話が弾みます(当時、通訳を挟んで会話をしていました)。
ボクの所属していたダイビングチームのなかには、1日の中で6回も潜る方もいらっしゃいましたが、ボクは余裕を持って1日に3〜4回海に潜り、あとは昼寝したり、おやつを食べたり(午前と午後に一回おやつタイムがある)、島歩きを楽しんだり、シュノーケリングしたり・・・。
ビーチアクティビティにいそしんだり、仲間と話す、そんな緩いスケジュールでシパダン島の滞在を楽しみました。
でも、こうしてまとめて見ると典型的な「ダメ人間」の1日のスケジュールなような気がしないでもない(笑)
そう・・・人は旅をするとダメ人間になるのです(笑)
シパダン島では、よく昼寝をしていましたが、昼寝には木陰にあるハンモック、ビーチに設置されているデッキチェアがあります。
ちなみに上の写真はデッキチェア。
天気の良い日にここにいると、めちゃくちゃ日焼けします。
だから本当は木陰のデッキチェアで寝そべる形になります。
写真右側が夜のバーベキューの時に使用する機材。
アブディラシパダンパラダイスではこのビーチで夕飯を食べることもあります。
夕食も、もちろんビュッフェ方式。好きなものを好きなだけとって来れます。
もちろん、バクバク食べました(笑)
シパダン島で夜、停電が起きるのは日常茶飯事
あとシパダン島は夜、頻繁に停電が起きます(笑)
飲み食いしている時に、不意に「パツン」とキレるのです(笑)それも毎日のように(笑)お酒を飲んで楽しんでいる時にパツンときれる。
島の電力は発電機で補っているため、とても不安定なのです。
はじめのうちは、「パツン」とキレるその度にびっくりしていましたが(本当にボクにはパツンと音がしていた記憶がある)、そこで生活していると慣れるもので、逆に停電を楽しむことができるようになってきます。
「あっ・・・また切れた」かのような。
むしろ停電大歓迎のような雰囲気さえあり、アブディラ・シパダンパラダイスのバーで飲んでいて停電が起きると(当たり前だけど音楽も弦が切れたかのようにパツンと止まる)、真っ先にビーチに足を運び、みんなで満点の星空を見上げて過ごしていました。
そして、今度はビーチに場所を移して飲み会が始まる・・・という環境にはよくないけれど、人間にとってはとても楽しめるリゾート施設であったように思います。
ボクはダイビングでシパダン島に宿泊するまで海外旅行と縁がなかったということもあり、日本での日常しか知りませんでしたから「こんなに電気は切れるものなんだ」とか、「海外にはここまで信号機がないのだ(コタキナバルからセンポルナ港まで信号機が数えるほどしかなかった笑)」とか、見るもの感じるもの全てにおいて、とても新鮮な気持ちで旅を楽しんでいました。
シパダン島は入島制限がかかっていたことにより混雑はしていなかった
またシパダン島は当時から今に至るまで入島制限がかかっており、上陸には特別な許可が必要で、1日のうちで、決められた数の人しか入島できないという決まりのようなものがあります(今も1日に入島できる人の数が細かく決められているそうです)。
だから島自体が観光客で混雑することはないし、島に事前に届出を出したもの以外の部外者が入ってくることはありません。
そんな中で滞在することが可能でしたから(しかも当時は宿泊が可能!)とてものびのびと過ごすことができました。
またボクがシパダン島に滞在した時は、1日のうちに6回も潜ることができ、ダイビングパラダイスだった記憶があります(現在は人数制限や回数制限がかけられています)。
シパダン島は1日何名まで入島できる?
シパダン島に入島できる人の数は、有名なダイビングマガジン「マリンダイビング」によると1日あたり120人と制限されていると書かれてあったり(記事の日付が書かれていないのでわからないけれども多分2012年前後の記事だと思う)、一方で、最近の情報だと256人まで可能であると書かれてあったり「情報筋」によって違いますが、島が閉鎖になった時から、近くの島に宿泊するホテルに定員が割り振られていることは変わらないようです(厳密には「島への宿泊を伴う滞在」ができなくなってから)。
>>>【偉大なるドロップオフの恩恵 シパダン PULAU SIPADAN】
>>>【ビーチ&アイランド |【公式】 マレーシア政府観光局本国サイト】
島の入島は、例えば・・・とあるサイトの情報によると
2022年以前: 1日176人まで、3回ダイビング可能=計528回まで
2023年以降: 1日256人まで、2回ダイビング可能=計512回まで
と出てきます。
このように様々です。でもボクは思うのですが・・・
この数字を見る限り、人数を増やして、1人あたり潜れる本数を減らしているというわけですが・・・「これ、環境保護を名目とした環境保護ビジネスじゃね?」と思うのです(笑)
例えば、人数を増やして、回数をちょっとだけ減らす・・・ここに「お金のニオイ」がぷんぷんします。正直人数を増やして回数をちょっとだけ減らしてもあまり効果はないし、環境保護にはつながらないのではないかと思います。
逆に島に訪れる人の数を増やすことで、海は確実に汚れていくでしょう。
なんというか、環境保護を名目に、人数を増やして回数を減らす・・・という流れを見ると、観光地にお金を落とすように人数を増やしている、その結果、環境破壊が進むというような構図になってしまっているように感じ、環境保護ビジネスの気配をちょっとだけ感じてしまいます。
それも政府ぐるみの利権ビジネスのようなニオイがぷんぷんとするのです。
つまり環境保護とはあくまで名目で、観光産業による増収を期待しているから人数を増やしている。1日の回数を減らし、長期滞在を楽しんでもらうようにしている。観光客は観光地にお金を落とす。そしてそれを目的としているのではないか。それを地元住民と政府が一緒になって推し進めているのではないか・・・そんな気配をビンビン感じ取ることができます(笑)
いずれにせよ、今後もシパダン島はあくまで「環境保護」を目的として様々な「規制強化」が今後も継続していくようで、どんどん費用が高くなっていくのだと思います。
シパダン島の旅費(費用または滞在費)について
記憶が定かではないし、そもそも当時と今では「通貨の価値」が違うので参考にならないと思いますが、当時は1週間宿泊して飛行機代、宿泊を伴う滞在費(なんと、ほぼオールインクルーシブ!)、スキューバダイビングの諸々の費用込み込みで、20万円行かなかったくらいだったと思います。
18万円くらいだったと記憶していますが、定かではありません。
正直、今思い返してみても、この価格で1週間の滞在はとても魅力的だったと思います。
シパダン島は年々環境保護による規制強化をおこなっていますから、今はもっと、今後はさらに値上げがされていくことになると思います。
シパダン島への行き方
全ての手配をダイビングのチームリーダーに任せきりだったため定かではありませんが、当時は成田空港から、クアラルンプールの空港を経由して、飛行機を乗り換え、そのままコタキナバルへむかい、コタキナバルで一泊してから朝早い時間帯に車に乗車しセンポルナ港まで向かい、そこから船に乗り換えおよそ2時間揺られシパダン島に到着した記憶があります。
文字通り1日がかりでシパダン島に向かった記憶があります。
当時海外旅行なんてしたことがなかったし、シパダン島がどこにあるのかもよくわかっていませんでしたから(当時はGoogleマップなんてない)島までとても遠い・・・そんなことを感じた記憶があります。
もちろん旅行前にマレーシアがどこにあるのかは把握していきましたが、肝心なシパダン島の位置がどこなのか定かではない・・・地図にも書いていない。自分がどこに向かっているのかさえわからない・・・そんな状態であったと記憶しています(笑)
現在はマブール島からスポットでシパダン島にダイビングできる
繰り返しになりますが、現在は宿泊を伴うダイビングはシパダン島ではできなくなってしまっています。
2004年5月13日にマレーシア政府のMusa首相がシパダン島にある人工建造造物を年内に撤去するようにという命令を出したことから島に宿泊をすることができなくなってしまったのです。
つまり、ボクはギリギリのタイミングで宿泊することができた・・・というわけです。
以降、2010年にはシパダン島の全コテージが閉鎖してしまったようです。
けれども近辺にある島のマブール島からはボートに乗ってダイビングをすることはできるそうで、現在のダイバーは、「マブール島」に宿泊し、ボートでシパダンに向かうコースというのが定番のようです。
ちなみに、マブール島からはボートで20分くらいの位置にシパダン島はあります。
シパダン島のダイビングスポットについて
実はシパダン島にはいくつものダイビングスポットがあります。
代表的なダイビングスポットは下記の12スポットです。
シパダン島で有名なダイビングスポットは12ヶ所
1:Jetty Drop Off
2:Turtle Tomb
3:Barracuda Point
4:Coral Garden
5:White Tip Avenue
6:Mid Reef
7:Turtle Patch
8:South Point
9:Staghorn Crest
10:Lobster Lairs
11:Hanging Garden
12:West Ridge
かなり前の話になるし、ボクもまだまだダイビング初心者だったこともあり、どのスポットに潜ったのか正直覚えていないのですが、毎回違うスポットを選び、潜っていた記憶があります。
どれもボートに乗っていった場所でダイビングをした記憶がありますので、比較的島から離れた場所だったのだろうと記憶しています。
多分「3:Barracuda Point」や「4:Coral Garden」あたりは潜ったような記憶があります。
シパダン島はバラクーダの群れが有名
ボクらのチームがシパダン島に滞在した目的というか、そのようなものがもしもあったとしたら、それは「バラクーダ」という魚を見るためでした。
バラクーダは群れをなす魚でして、その群れの作り方がとても美しいんです。
「バラクーダトルネード」と言われるくらいに、本当に海の中に竜巻が現れたと思うほどとても素晴らしい。
その竜巻の中心部の中に人が入ることもできて、とても神秘的なんです。
例えば下記のリンクから覗いてみてください。
>>>バラクーダトルネード
ね?素敵でしょ?
これがウネウネと動くわけですから、そしてその中に入れるわけですから、もう感動ものなんです。
イメージとしては海の中に突如として現れた竜巻の中の中心部に人が入るような感覚といったらいいでしょうか。
しかもそれが魚という生き物の群れによって作り出されているわけですから、感動以外の何ものでもありません。
シパダン島にはギンガメアジもたくさんいる
またギンガメアジ(通称:ギンガメ)にもあらゆるところで、出会うことができます。
至る所にギンガメが生息しています。
海に入れば即ギンガメというわけにはいきませんが、ややギンガメ・・・程度には出会うことができます。
そしてバラクーダトルネードならぬ、ギンガメトルネードには至る所で出会うことが出来ます。
シパダン島にはウミガメも至る所にいる
シパダン島ではウミガメさんも至る所に泳いでいます。
「さん」付けしてしまいたくなるくらい、近くを泳いでくれるのですが、もちろん触ることはできません。
海の生き物ですからね。
遠目で眺めるだけです・・・といってもかなり至近距離で眺めることができました。それこそ1メートルとかそんな距離です。
また島はウミガメを保護しているので卵から孵化する姿をたびたび見かけることができました。
ただ産まれたばかりのウミガメの赤ちゃんを鳥さんたちは、狙っています。
産まれたばかりの赤ちゃんが何匹かさらわれていくのを目撃しました。
自然の摂理なのかもしれませんが、生と死をリアルに感じることができます。
水深30メートル潜ればハンマーヘッドシャーク(シュモクザメ)にも出会える
サメはあらゆるところにいて、本当に5メートルとかそんな至近距離でサメの存在を感じることができるのですが(「ほとんどは」襲ってこない)水深も30メートルも潜ると、ハンマーヘッドシャークという頭がハンマー(かなづち)の形をしたサメに出会うことができます。
ハンマーヘッドシャークは、時に群れをなすサメでして大群で泳いでいる姿を目撃することができる・・・ようなのですが、残念ながらボクはハンマーヘッドシャークが大群で泳いでいる姿に出会ったことがありません。
ハンマーヘッドシャークには怖い経験がありまして、朝早い時間だったと記憶していますが、ハンマーヘッドシャークが僕たちのチーム(その時は6人くらいで潜っていた)に向かってきたことがあります。
本のちょっと手前でくるっと旋回し、方向転換してもどっていったのですが、もしも、このとき人数が少なかったらもしかしたら、ガブっとやられていたかもしれない・・・そんなことを誰かが言っていました(本当にそうなっていたのかどうかはわかりません)。
いずれにせよ、ものすごく貴重で、ものすごく怖い体験をした・・・と後から思いました。
やはり海の生き物ですからね。そして海の中では人間は無力です。
シパダン島には隠れクマノミもたくさんいる
またシパダン島には隠れクマノミもたくさんいます。
隠れクマノミはファインディングニモで有名になり、当時盛り上がっていたので、映画のようにイソギンチャクの中で隠れている姿を見たときは感動ものでした。
おまけ:チンアナゴ
他にもウミウシだったりたくさんの海の生き物が生息しているのですが、キリがないのでおまけとしてチンアナゴを。
とても可愛いです。
おまけ2:オオトカゲ
写真のようなオオトカゲも島中至る所に生息しています。
昼間は木陰で休んでいることも多いのですが、のそのそと歩き回っています。
シパダン島のようなリゾートにこれまで出会ったことがない
このように島での滞在をたっぷり1週間ほど楽しみ、島を後にしたわけですが、こうして今思い返しても、ボクにとって特別な体験だったのだなぁと思います。
以降、リゾートと呼ばれる場所が好きになりましたし、そこまで多くはないけれどもリゾートと呼ばれる場所には足を運びました・・・が、このシパダン島での体験に勝るリゾートには巡り会えていません。
もちろん、世界にはもっと素敵なリゾート施設がたくさんあるのだろうと思いますが、ダイビングリゾートという枠組みで見ると、シパダン島での体験に勝るものはないと感じます。
もちろん、それは、ボク自身、はじめての海外旅行であり、はじめての島での体験だったということも影響しているのかもしれませんが、この体験に勝る体験には巡り会えていません。
シパダン島は残念ながら環境保護の名目で閉鎖されてしまい、元に戻すのには時間がかかるとのことで、もうしばらくは・・・というか、おそらく生きているうちはシパダン島に宿泊できるようにはならないと思います(当時から、それほど長い時間かかると言われていました)。
でも、ボクがそうであるように、こうした些細な旅、たった一度の旅で、もしかしたら人は変わっていくのかもしれません。
「世界は一冊の本のようであり、旅をしない者は最初の1ページしか読んでいないのと一緒だ」
古代ローマの時代を生き抜いたアウレリウス・アウグスティヌスもこのようにいっていますしね。
おわり。
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