ビジネスをはじめる「動機」なんてどこまでも自分本位で構わない

ビジネスはお客様があってこそですから、お客様が求めているものを提供していかなければなりません。

だからお客様を中心に考えていく必要があるし、ビジネスモデルを組み立てていく必要があります。

でも一方でビジネスを始める「動機」はどこまでも自分本位で構わない・・・そうボクは思っています。

例えば「お金が欲しい」「お金をもっと欲しい」「周りからチヤホヤされたい」「お金を稼いでモテたい」そんなどこまでも純粋でいて自分本位な理由で構わないとボクは思っていますし、他人にベクトルを向けているよりも、そうした個人的な「欲求」であったり「思い」を持っている方の方が、伸びていく確率は高いと思っています。

「社会的に意義のある仕事をする」を「動機」に持ってくる必要はない

よく巷では「社会的に意義のある仕事を」とか「社会貢献が必要」だとか、「多くの人々の助けになる仕事を」なんて言われたりします。

ボクは思うのですが「それを動機にして、本当にやる気が出る?」と感じるのです。

社会的に意義のある仕事をしなければならないと思い込んでしまうと、何も動き出せなくなります。

だって何が社会的に意義のある仕事かだなんて、何が社会的に意義のある仕事につながるのかなんて、ビジネスをはじめる前にいくら考えていても分かりようがないですから。

それよりも自分の「欲求」に素直になっていただいて、それを「動機」つまり、「動く理由」にしたほうが何倍も、何十倍も、何百倍もやる気が出ると思います。

いろんな方を見てきて思うのですが、人間、どこまで行っても最終的には自分のためになる行動をしようとしますし、自分の利益になる行動を取ろうとします。

それが意識的か無意識的かは分かりませんが、最終的な行動はそこにつながっていくような気がしています。

社会的に意義のある仕事をするのは稼いだ後

「いやいや、利他の精神が大事だよ」と言われることもありますが、それでさえ、最終的に自分に跳ね返ってくる利益を見据えた上で行動します。

直接的に自分に欲求が向かっていなかったとしても、人によっては、それが「大切な人のため」だったり「家族のため」だったりします。

そしてそれがモチベーションにつながるんです。

身近にいる大切に思う人(自分を含む)のために頑張る。これがビジネスをする最大のモチベーションになるのだと思います。

特にこれから頑張るぞ!という人は、他人に対して動機を持つのではなく、自分の欲求に素直になって「動機」を作っていただいた方が動く理由になるし、力が生まれると思います。

語弊を恐れずに言えば、社会的に意義のある仕事をするのは稼いだ後でいいんです(この辺りはとても繊細な話です)。

ちょっと矛盾しているようなんですが、その矛盾したことに本質があります。世の中、そう単純なことだけではありません。

どこまでもその矛盾と向き合っていく。矛盾を受け入れ、矛盾とともに生きていく。経験上、これが正しい考え方だと思っています。

ビジネスを始める動機は会社勤めをしたくないだった

何を隠そう、ボク自身、ビジネスを始めた理由なんて自分のためでした。

「自由になる時間」が欲しい、「自由になれるだけのお金」が欲しい。好きな時に旅行に行きたい。会社勤めはしたくない。自分には向いていない。そして・・・周りからすごい人だと思われたい、チヤホヤされたい(笑)

最初の頃は、そんな単純な理由で「生きる術」を得るためにビジネスを始めました。

「世の中があっと驚くような、世界を変えてしまうかのような革新的なサービスを!」と言う形で初めていたら、多分、とっくに潰れていたでしょう(笑)

もちろん中には、それを理由にできる方もいますが、本来、はじめたての頃の動機は、どこまでも「自分本位」に考えていかなければ、ビジネスなんてうまくいきようがないのです。

多分Appleのスティーブ・ジョブズだって、自分が作った製品を世の中に対して発信して、広めて、俺すごいと思われたい。そんな思いがあったはずです。

自分の抱えている思いと、熱意、時代の求めているもの、それと社会的な意味、これらがうまく組み合わさって、がっちりハマったからこそMac製品、iPhoneなどが生み出されたのだと思います。

少なくともボクの目には、ジョブズのプレゼンを見ているとそううつります。

「自分の欲求を叶える」から、ベクトルは他人に向けていく必要がある

でもね。

ちょっと先のことを言うと、自分のために始めるけれども、どこかで、それを他人に向けていかなければなりません。最初の頃は自分のために頑張り、どこまでも自分の欲求を叶えていきます。

でもどこかで、気がつかなくちゃいけない。

動く理由を自分の欲求だけにしちゃいけないと。少しずつ他人に対してベクトルを向けていかなければいけないと。

自分の欲求に従い続けると、ある程度のところまでビジネスがいくと、途端にわからなくなってしまうんです。そして、気がついた時には、ビジネスが崩壊していきます。

これも矛盾です。

自分本位であれど、どこかで他人のためにと言う、自分の欲求が他人に対して向かなければならない。

それに気がつく必要がある。それに気がつかないとどうなるかって?それは世の中の経営者を見ていただければわかるかと思います。

本当に矛盾に満ちています。

この相反する矛盾を抱えながら突き進んでいく。すると次のステージが見えてきます。

ビジネスを始める動機はどこまでも自分本位でいい

ちょっと今回のお話は難しかったかもしれませんが、ボクが抱えている正直な思いを書かせていただきました。

大事なことは、ビジネスを始める理由なんて自分本位でいいんだよ、と言うこと、そして自分本位で始めるのだけれども、うまく行ったら、どこかでそれを他人に向けて、他人に対して向けていかなければならないよと言うこと。

この順番を間違えてしまい、先に「他人」に対しての動機がきてしまうと、普通の人はうまくいきません。

事業を継続する上での熱意や熱量、モチベーションを保つことができないからです。

今日はそんなお話をさせていただきました。

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